大学2年生になったある日、ふとおもいます。
「鼻すすりしてるひと、おおいなぁ」
地下鉄車内。
大学講義中。
飲食店。
「ああ、なんだ。花粉の時期じゃん」
地下鉄車内、となりのひと。
大学講義、うしろのひと。
飲食店、まえのひと。
・・・。
「やっぱりなんか花粉症の人おおくね?・・・」
僕には『けたしんくん』という友達がいました。彼は大学で同じ学部の同級生でした。
『けたしんくん』のひととなりを説明すると、
いつも“ひょうひょう”としているお調子者。そしてすごく面白い。
関西出身で「ホンマに?」が口グセのお笑い好き。芸能人や歌手のモノマネをよくしていました。
彼が歌う、マキシマムザホルモンの
名曲?『包丁・ハサミ・カッター・ナイフ・ドス・キリ』
を初めて聴いたときはあまりのインパクトで、飲んでいたコーラをふきだしました。
ただ、彼と僕はお互い真意を語りあわない程度の付き合い。
「たまに遊ぶ楽しい」友達でした。
ある日、『けたしんくん』が僕の部屋に遊びにきました。
「ぴんぽーん」
ガチャ
た「おお、入って」
け「おじゃましちゃいまーす」
・
・
・
数分後
け「すんすん、鼻水でてきた。ティッシュある?」
た「あい、どうぞ」
け「へっくしょーーん!ゔぃーんゔぃーん!(鼻かむ音)」
「っあーー、鼻水とまら…へっくしょん!」
た「だいじょうぶ?花粉症?」
け「そやけど、そんなたいしたことないやつ」
・
・
・
数分後
け「へくしょーーい!×4」
「ゔぃんゔぃーん!」
「・・・やべえ」
「マジやべー!」
「なんでこんな鼻水くしゃみでるんやろ。」
「ちょっともう今日帰るわ!」
た「お…おお、大丈夫か?またな」
・
・
・
そして玄関で、
け「たくよ〜、へや掃除しとる?」
た「まあたまに」
け「おれ、こんなんなったの初めてやわ。じゃあなー」
た「・・・じゃあなー」
「やっぱりオカシイ!」
「ダストか!ハウスダストてきななにかが我に付着しておるのか!?」
「であえぃであえぃみなのもの!大掃除や!ダストどもをうちとるのじゃー!」
ぶおう〜〜ぶぉう〜
カビキラーをふりまき
服はクリーニングか洗濯かゴミにポイっ!
ねんのためバルサンたいて虫とか殺す。
「これでもう充分やろ」
そう思ったのですが・・・
僕はまったく見当違いのたたかいをしていたことにのちのち気づくのでした。
つづく

ガスエビおいしいよ
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