
警察官を辞めてすぐ心療内科を受診しました。
そこは親戚の内科医のところへPATMの相談に行ったのがきっかけで、大学時代に2、3回通ったことがありました。
当時親戚は、
「はっはっは!そんな病気はないよ!」
「気のせいだよ」
「たくよ〜くんは感受性が豊かなんだね」
そう言われました。
(そういうのと違うんだけどな・・・)
たくよ〜「でも、友人から指摘されたんだけど」
親戚「いやいや!たまたまだよ!」
「どうしても気になるって言うのならお薬飲んでみる?」
「心療内科の紹介状書こうか?」
(気のせいではないんだけど・・・)
腑に落ちない答えばかりに首を傾げながらも、薬を飲んで楽になればとお願いしました。
現在では少し前に比べて心療内科に通うことはそれほどハードルは高くないですが、その当時の僕にとってはとても恥ずかしいことでした。
友達の中にもフザけて「ああいうとこ行くやつヤベエよな」なんて言っていたので絶対に隠しておこうと思ったものです。
幸い紹介状を頂いた病院は実家から車で1時間ほど。
知り合いと会う可能性が低い場所でした。
先生は還暦くらいの宮崎駿似の男の人でした。
先生
「今日はどうされました?」
たくよ〜
「人の咳、くしゃみ、鼻水が気になるんです・・・」
「自分がさせているようで・・・」
先「ん〜、そう。でもそんなことは医学的にないからね」
「どうしてそう思うの?」
た「いつも周りが反応するんです」
「直接友人から指摘もされてます」
先「ん〜・・・人の目が気になったりする?」
「例えば、誰か二人が遠くでこちらを見ながら話をしてたら自分のことを話していると思う?」
た「そお・・ですね。そういう風に思うかもしれません。」
「気になりますし」
先「そうなんだね。」
「じゃあ良いことよりも悪口を言ってると思う?」
た「どちらかというと悪口ですかね」
先「それは頻繁に思ったりする?いつ頃からかな?」
た「幼い頃から人の目は気にすることは多かったと思います」
先「感受性が豊かなんだね」
た(医者ってこのコトバよく使うよな…)
先「もしかしたら咳などが気になるのは、そこから来てるのかもしれないね」
「じゃあこういう風に考えられないかな?」
「たくよ〜さんのことを話しているかもしれないし、話してないかもしれない」
「話していたとしても悪口を言ってるかもしれないし、良いことを言ってるかもしれない」
「咳についても体調が悪かったのかもしれないし、花粉症かもしれない」
「それは確認しないと分からないことだから、放っておこう」
た「そうですね」
「確かにその考え方は正しいと思います」
「ただ腑に落ちないのは友人から指摘されてるんです」
「そんなこと普通あります?」
「お前といると咳が出るとか…」
先「・・・それは、ん〜…そうだね、ん〜」
「ん〜、たまたまなんじゃないのかな?」
た「・・・んん゛ぃや」
た「いや、たまたまって・・・何人からも言われてるんですよ」
先「たくよ〜さんは感受性が豊かだから。きっと勘違いしているんですよ!」
た「・・・。」
その後、薬をもらいました。
このときはデパスを処方されたのですが、副作用がキツかったです。
頭がボーっとするので、PATMが少しだけ気にならなくなる感じはありましたが、車の運転は眠過ぎて何度も事故りそうになりました。
何度か心療内科に通いましたが診療に意味を感じず薬をもらうだけのような気がして足は遠のいていきました。
そのあとは漢方を自費で買っては飲んだりしましたが、気持ちが楽になることはなくやめてしましました。
とりあえず現在まで覚えてるだけでレキソタン、パロキセチン、アルプラゾラム、半夏厚朴湯を飲んだ記憶があります。どれもあまりメリットは感じられず副作用のデメリットが大きかったです。もちろんPATMの反応がおさまることはありませんでした。
話は戻って警察官退職後。
久しぶりに訪問しました。
先「たくよ〜さんお久しぶりですね」
「たしか周りの人の咳とか鼻すすりが気になると以前言ってましたよね・・・」
た「そうです、警察学校内でも咳が酷くて」
「周りが気になってしょうがなくて辞めてしまいました・・・」
先「そうでしたか・・・」
「感受性が強いと気になりますよね」
た「・・・。」
2年間通いましたがPATMは治りませんでした。
つづく

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